北陸鉄道金名線 大日川駅
Date: 2012年5月24日
北陸鉄道金名線。北陸鉄道金名線とはズバリ、金沢と名古屋を結ぶはず、だった鉄道路線。
この路線名は両白山地を越えて金沢と名古屋を結ぼうという壮大な構想。ただし構想では現在の白山スーパー林道と同様のコースを通って岐阜県に入り、白鳥村で当時建設が進められていた越美南線に接続する計画で、名古屋まで自社の路線を建設するものではなかったらしい。
沿線で運送業を経営していた個人が出資して始めた金名線は昭和62年4月29日に廃止され、金沢と名古屋を結ぶという壮大な夢は夢のまま終わった。
金名線が廃止されたのは利用客の減少もあったが、決定的だったのは途中の手取川を渡る鉄橋の橋ゲタを支える岩盤に亀裂が入っていたのが昭和59年12月22日に発見され、そのままでは危険で電車の運転が出来ないということで運休となった。
その後復旧方法について検討されたが、岩盤の風化がひどく鉄橋を支えきれないという結論になり、結局そのまま復旧することなく、またさよなら列車が運転されることもなく、1987年(昭和62年)4月29日付けで廃線となった。
廃線跡は勾配やカーブが緩やかなこともあり、多くがサイクリングロードに改修され手取キャニオンロードとして生まれ変わり、週末平日を問わず多くのサイクリストで賑わっている。
ところどころ残こされた駅の名残だけが、ここがかつて線路だったということを物語っている。